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指導案の書き方|教員採用試験・模擬授業の準備

公開: 2026年8月27日

教員採用試験では、模擬授業や面接の前に指導案の提出・作成が求められる自治体があります。
「理論を長く書けばよい」と思い込み、教室で何が起きるかが読めない案になりやすいのが独学の落とし穴です。
本記事では、ねらい・展開・評価の型、時間配分、よくある失点、模擬授業との接続までを学習支援として整理します。
提出様式・枚数・時間・評価観点の確定情報は、必ず受験先の公開要項で確認してください(以下は学習用の一般整理です)

なお、本記事は学習支援のための一般的な整理であり、合否や採点結果を保証するものではありません。
特定の指導法が唯一正しいと断定するものでもありません

1. 指導案で見られていること

指導案は、完璧な学術論文の再現より、「ねらいが明確か」「子どもの学びの流れが読めるか」「評価と活動が一致しているか」を見る材料であることが多いです。
長い理論引用より、時間・発問・予想される反応・評価の観点が短く揃っている案の方が、模擬授業でも使いやすいです

模擬授業・論作文との一貫性

指導案に書いた教育観は、模擬授業の立ち回りや論作文の主張と揃えておくと深掘りに強くなります。
模擬授業の準備は模擬授業の準備、論作文の型は論作文の書き方でも整理しています

「教える量」より「学びの流れ」

単元の知識を全部盛り込むと、展開が説明中心になり、子どもの活動時間が消えます。
導入で問いを立て、展開で考えさせ、終末でねらいを確認する流れを、時間配分つきで書いてください。
会話例(架空):「指導案が薄く見えるのが不安です」→「薄いより、誰が・何を・どの時間にやるかが読める方が強いです」

専門教養との接続を忘れない

教科の内容理解が浅いと、ねらいの動詞が空回りします。
指導案を書く前に、単元の核となる概念を自分の言葉で1文説明できる状態にしてください。
専門の勉強法は専門教養の勉強法も参照してください

評価者に見える「教師の判断」

活動の羅列だけでは、なぜその手順かを示せません。
「なぜこの発問か」「つまずきへの手立ては何か」を1行添えると、授業設計の意図が伝わります。
医療的な診断や個別処遇の断定はせず、授業内で取れる支援に限定してください

2. ねらい・展開・評価の型

様式は自治体・校種で異なりますが、独学では次の3点を先に固めると迷いにくいです

① ねらいを1文に圧縮する

「本時で子どもが○○できるようになる」を1文で書きます。
ねらいが長いと、展開が散漫になり、評価も測れなくなります。
動詞は「知る」より「説明する・比較する・まとめる」など、観察可能な形に寄せると評価と接続しやすいです

② 展開は発問と活動を1セット

発問→個人思考→共有→教師のまとめ、のセットを本時の中心に1回しっかり設計します。
活動を増やしすぎると時間が足りなくなるので、メインの活動は1つに絞る方が安全です。
予想される子どもの反応を1つ書き、つまずきそうな子への手立てを1行入れると、実態への目配りが見えます

③ 評価は「何を見て判断するか」

「意欲的に取り組む」だけでは測りにくいです。
発言・記述・作品・行動のうち、どれを見るかを具体化し、ねらいの動詞と揃えてください。
会話例(架空):「評価欄が抽象的です」→「ねらいの動詞と同じ語で、観察する場面を1つ書いてください」

板書計画は最低限でよい

板書は「問い→子どもの考え→まとめ」が残る形が分かれば十分です。
きれいに書くこと自体が目的になると、ねらいがぼけます

準備物・ICTは「ねらいに資するか」で選ぶ

必須ではありません。
ねらいに資するときだけ書き、トラブル時の代替(紙配布・口頭)も1行添えると安心です。
使わない場合は無理に盛り込まない方が、流れが読みやすくなります

単元の位置づけは「本時の山場」までで十分

単元観・教材観を長く書くと、本時の設計が薄くなりがちです。
「前時までで何ができていて、本時でどこまで到達するか」を2〜3行に圧縮し、残りは展開と評価に使ってください。
会話例(架空):「単元全体を詳しく書かないと不安です」→「本時の山場が読めればよく、単元全体は短く接続するだけで足ります」

3. 時間配分の決め方

導入・展開・終末の比率を先に決める

模擬授業が10〜15分想定なら、導入でねらい提示、展開で活動1セット、終末で振り返りの型を固定します。
通常の45分想定でも、盛り込みすぎを防ぐため、本時の山場を1つに絞ってから配分してください

時間配分の目安(45分想定の一例)

指導案45分想定の時間配分(導入・展開・終末)の目安
パート目安時間書く内容
導入5分既習の確認+本時のねらいと問いの提示
展開30分個人思考→共有→教師のまとめ(山場を1つに)
終末8分振り返り・評価の観点確認・次時への接続
予備2分指示の説明超過・トラブル対応の余白

10〜15分の模擬授業版に圧縮する場合は、この比率を保ったまま各パートを縮小してください

終末2分を死守する

展開を厚くしすぎると、まとめが消えます。
練習ではタイマーを使い、「終末の時間を削らない」をルールにしてください。
指導案上も、終末の時間を明示すると尻切れを防げます

指示時間を別枠で見積もる

活動時間だけ書いて、指示の説明時間が消えるケースがあります。
「何を・どのくらい・どう提出するか」の指示は短く区切り、説明が長い箇所は削るか分割してください

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4. よくある失点

ねらいと活動が一致しない

「考える力を育てる」と言いながら、実は用語の暗記説明だけになっているパターンがあります。
ねらいの動詞と、子どもが実際にやる活動が一致しているかを、書き終えたあとに必ず確認してください

発問がYes/Noで終わる

「わかりましたか」だけでは思考が見えません。
「なぜそう考えたか」「別の例はあるか」など、理由や比較を引き出す発問に書き換えます

理論の長文で教室の流れが消える

学習指導要領の引用が長いほど、時間・発問・評価が薄くなりがちです。
引用は短く、教室で何が起きるかの記述を優先してください

全員同一ペースの前提だけ

つまずきへの手立てが無いと、実態とのズレが出ます。
「例を1つ先に示す」「キーワードだけ先に書かせる」など、授業内で取れる支援を1行添えてください

模擬授業と指導案が別物になる

案では協働学習、実演では講義だけ、というズレは評価者に伝わります。
通し練習のあと、案の時間配分と実際の口頭指示を突き合わせて修正してください

5. 模擬授業との接続と練習法

案を書いたら同じ日に声に出す

書くだけで終わると、指示が長くなりやすいです。
週2回、同じねらいで時間だけ変えて通し練習し、録画で「指示の長さ」「終末の有無」「発問の質」を点検します

改善点は最大2つ

指摘を増やすと次ができません。
「指示を短くする」「評価の観点をねらいに揃える」など、次回反映は2点までに絞ってください

口頭でねらいを1分説明する

面接や模擬授業の前に、「なぜこの授業か」を1分で言えるようにすると一貫性が出ます。
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6. よくある質問(FAQ)

Q1. 指導案はどこまで詳しく書けばよいですか

要項の指定に従ってください。
指定が薄い場合は、時間・ねらい・発問・評価の観点が読めれば十分です。
理論の長文より、教室の流れが分かる案を優先します

Q2. 学習指導要領はどこまで引用すべきですか

短く正確に触れる程度で十分なことが多いです。
長文引用で本時の流れが消えるなら、削って活動記述を厚くしてください

Q3. ICTや特別支援の配慮は必須ですか

必須ではありません。
ねらいに資するとき、または要項で求められたときだけ具体化します。
医療的な診断の断定はせず、授業内の手立てに限定してください

Q4. 完璧な指導案でないと不合格ですか

本記事は合否を保証しません。
多くの場合、ねらい・流れ・評価の一貫性と、模擬授業での再現性が見られます

Q5. いつから書き始めればよいですか

実技本番の1〜2か月前から、同じ単元で案→通し練習を週数回あると安心しやすいです。
時期感は対策はいつからも参照してください

Q6. 校種で書き方は変わりますか

基本の型は共通ですが、具体例は校種・教科に合わせます。
小学校は生活経験に根ざした導入、中高は教科の専門性と考える時間のバランスが問われやすいです

7. 本番前チェックリスト

  • 要項で様式・時間・提出の要否を確認した
  • ねらいを1文で言える(観察可能な動詞)
  • 発問→活動→まとめの流れが時間配分つきで読める
  • 評価の観点がねらいの動詞と一致している
  • 予想反応とつまずきへの手立てを1行入れた
  • 模擬授業の通し練習と指導案の内容が矛盾していない
  • 論作文・面接の教育観と矛盾していない
  • 改善点を2つ以内に絞って再練習した

チェックが全部埋まっても合否は保証されませんが、「盛り込みすぎ」より再現性の高い準備になります

まとめ

指導案の書き方は、理論の厚みより、ねらい・展開・評価の型を時間内に回せる形に落とすことが中心です。
発問と活動を1セットに絞り、終末と評価を死守し、模擬授業で声に出して点検してください。
論作文・面接と教育観を揃え、最終的な合否は保証されない前提で、自分の型が崩れていないかを指標にしてください

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